2012.10.31 : 『ECHONET Lite認証センター研究シンポジウム ~HEMSにおける公知な標準インタフェースの活用~』の開催
ECHONET Lite認証センター研究シンポジウム ~HEMSにおける公知な標準インタフェースの活用~
2012年9月24日、虎ノ門ツインビルディング カンファレンスホールにおいて、「ECHONET Lite認証センター研究シンポジウム~HEMSにおける公知な標準インタフェースの活用~」と題したシンポジウムを開催致しました。
ここ最近、スマートハウスやHEMSに関する報道や広告、イベント等があちらこちらで見かけるようになってきましたが、この日も定員を超える参加者にお集まりいただき、関心の高さを示しているようでした。講演・パネル討議では、日本でHEMSが定着・普及するための取組や、今後に向けた課題について、熱い議論が交わされました。
主 催: 神奈川工科大学 後 援: エコーネットコンソーシアム 日 時: 2012年9月24日(月) 午後2時00分~午後5時00分 場 所: 虎ノ門ツインビルディング カンファレンスホール 定 員: 170名 (入場無料、事前込み制) プログラム: 第一部 特別講演: 「スマートハウス普及に向けた推進施策」 笠間 太介 氏 経済産業省 商務情報政策局 情報経済課長補佐 第二部 パネル討論: 「HEMSの普及促進と、HEMS認証センターの役割」 一色 正男 氏 神奈川工科大学スマートハウス研究センター 所長 平原茂利夫 氏 エコーネットコンソーシアム 運営委員長 村上 隆史 氏 エコーネットコンソーシアム 技術委員長 梅嶋 真樹 氏 JSCAスマートハウス・ビル標準・事業促進検討会 副座長 (慶應義塾大学) |
特別講演:「スマートハウス普及に向けた推進施策」
基本的にはわれわれ一番取り組んでいるのが、標準化の議論です。標準化を通じて、みんながビジネス参入しやすい環境を作るということ。それから、それをベースに世界に打って出るということをやっていく。標準化だけやっていても、なかなか足元広がらないので、このような支援措置を行っているのが、今の政策の基本的な体系です。
ぜひ政策の方向性をご理解いただいて、HEMS市場全体の活性化や、消費者の利便性の向上によって産業全体の活性化につなげていただければと期待しているところです。
パネル討論:「HEMSの普及促進と、HEMS認証センターの役割」
一色氏:
今やっていることは、公知な標準インターフェースを活用した相互接続検証の環境整備です。何だというと、1番目には、相互接続環境をつくりましょう。ここに括弧して、認証試験支援センターと書きました。
2つ目は、新規参入事業者向けの開発キットです。とにかくダウンロードすればトライできるということをご提供してすそ野を広げられればと思っています。
また、3番目にありますが、サービスをつくる方に各社の機器を提供いただいて、それらを置いて見せられるような、またシステムとして検討できるような場所を提供します。
これが神奈川工科大学のセンター設置の基本的目標と、貢献できる部分だと思っています。
実際は11月21日に開所式をして、11月19日に受付をして、試験をしたいという方を受け入れられるようにして進めるということで今スタートしています。
平原氏:
まず、去年はECHONET LiteによるHEMS市場創造の元年にするぞと。規格はできたのだけれどもまだ皆さん方に普及しないよね、どんどん普及させるように努めますというのがお約束でした。
今年度の事業の方針としては、国内市場において皆さま方のご協力を得て認証製品を市場にどんどん投入していきましょう、それに対するECHONETとしてサポートをしていきましょうというところと、あとは、国際標準化です。国際的な普及活動をしていきましょうというところをねらった活動に拡大しています。
村上氏:
まず、トランスポートフリーといった形で、新しくECHONET Lite規格の検討を2010年春から検討をエコーネットコンソーシアムで始めました。それが形となったのが昨年6月30日、ECHONET Liteバージョン1.0という形です。こちらはエコーネットコンソーシアム会員内で公開しました。
その後、昨年12月、ECHONET Lite規格が公知な標準インターフェースとして推奨いただく形になりました。そういった結果を受けて会員内公開だったものを一般公開に切り替えています。
その後、バージョン1.01を3月5日に一般公開したと同時に、ECHONETのロゴ認証を取得するための試験仕様をまとめた認証試験仕様書バージョン1.0を、こちらはエコーネットコンソーシアム会員限定という形で公開しました。
その後、主にメーターの仕様変更や蓄電池の追加・変更といった形で、Appendix Release Bの一般公開をしています。また、英語版に対する要望がありますので、9月に、まずバージョン1.00及びRelease Aの英語版を公開しています。
梅嶋氏:
言ったことはやってきました。ECHONET Liteの公開もやりました。国の施策の中で具体的に検討するということも、重点機器8機器を決めて着実に推進しています。それらを使った新しいビジネスをつくる先行者を支援する動きも始動しています。作った機器を持ち込んで認証できるセンターも、まもなくできます。ECHONETの運営に関しても、非常にオープンになっています。通信事業者が仕様決定に入るようになり、もはや家電機器の人のインターフェースではなくなっています。技術に関しても、積極的に仕様を公開していますし、さまざまな意見を反映させた形で加修正と定義を行っています。
あとは、ECHONET Lite及び認証、われわれが公知で標準的なHEMSを実現する上で新しく何をやっていったらいいのか。
一色氏:
最初の一歩は、皆さんが持ってきたら、自分のソフトがうまく動いているということをまずいえるようにすると。ここから最初の公約とさせていただきたいと思います。
平原氏:
2つ、お話をします。
1つは、まずは国内の市場を立ち上げるために必要なことがまず1つです。
2つ目ですが、やはり国際標準化というところになろうかと思います。
村上氏:
暗黙知として仕様書に書き切れていない部分を形式知に変えて、皆さま方にとって、どうやればHEMSを含めて、こういったホームネットワークをどうやってつないでいけばいいのかといったあたりについてしっかりと、みんなが分かるような形で技術的に表していきたいと考えています。
<シンポジウムの様子>